一期一会
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俺の『リンかけ』体験 Vol.3 永田裕志
【激読】今でも実家に帰れば『リンかけ』全巻揃ってます(集英社/スーパージャンプ特別編集『リングにかけろ 1』Vol.5 平成12年11月1日増刊号より転載)
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●必殺ブローのネーミングがいいっスよね
丁度、チャンピオンカーニバルをやっていた頃ですかね、僕が「リンかけ」に出会ったのは。やっぱり、クラスの男子の間で話題になってましたよ。当然、主人公の竜児が勝ち上がって行くんだろうけど、ライバルキャラもそれぞれ必殺ブローを持ってますからね。こりゃ、一筋縄ではいかんだろう…と(笑)。そもそも名前が格好いいじゃないスか、ブーメラン・テリオス!とかね。僕も永田ロックという技を持ってるんですけど、新しい必殺技を編み出したら、車田先生に名付けて欲しいなぁなんて思っちゃったりして…(笑)。
●あのひどい親父だけはゆるせん!一番印象に残ってるシーンはですね。中学を卒業した竜児が故郷に帰って、母親の死を知るところがあるでしょう。なんて悲しいストーリーだろうって思いましたね。しかも浜辺でうなだれているところに、来るんだ…あの憎々しい親父が、べろんべろんに酔っ払って(笑)。いやぁ、暴力はいけないですけど、誰だって殴りますよね。あの義理の父親は僕もゆるせませんよ。
●無我の境地が必殺ブローを生む⁉試合してるとね。時々、思わず身体が動いちゃうことがあるんですよ。例えば、以前に見たことはあるんだけど、全然練習もしてない技とかありますよね。そういう技を無意識に繰り出して、しかも綺麗に決まっちゃうことがあるんです。そういうのを体験するとですね、竜児が劣勢に立って、ボロボロになりながらもクリティカル・ブローを打てるっていうのがわかるような気がしますね。あ、これは影道総帥が一度見ただけで必殺ブローをコピーするっていうのとは違いますよ(笑)。