一期一会
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俺の『リンかけ』体験 Vol.2 ダンプ松本
【激涙】竜児がプロになる頃には、絶対私もプロになってやる!(集英社/スーパージャンプ特別編集『リングにかけろ 1』Vol.4 平成12年10月1日増刊号より転載)
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●つらい練習時代に『リンかけ』と出逢う
つらかったッスねー、練習生時代は。
だいたい私達の代は、6千人の応募者からプロにまでなったのが、結局13人だけだったんです。それだけ女子プロレスラーって人気があって、私もすんなりプロになったわけじゃないんですね。練習生の時はそれこそシゴキの毎日で「やめちまえっ!」なんて怒号の中で必死こいてました。
そんな時『リングにかけろ』に出逢ったんですね。内容は全く知らなくて、リングって言葉だけで手にとったんですけど、この漫画にはずいぶん励まされましたねー。
『リンかけ』が無かったら、あの地獄を耐えられたかどうか、わかりませんよね。●カツ丼をとるか、『リンかけ』をとるか…当時は熊谷から目黒の道場まで電車で通ってたんですが、練習が終わると、帰り道はお腹ペコペコでね。
でもカツ丼とか食べたいのを我慢して『リンかけ』の単行本買っちゃいました。お金が無かったから、両方は買えないんですよ(笑)。それでも食欲をなんとか抑えて一巻ずつ買いました。
毎回かなり悩むんですけど、やっぱ続きが読みたくて(笑)。だから電車の中で、繰り返し繰り返し大事に読みましたね。●高崎線の車内で涙、涙…お母さんが、菊と竜児の姉弟が旅立つのを見送ってくれるシーンがあるじゃないですか。私もお母ちゃんを幸せにしてあげようって思いで女子プロ目指してたから、なんか重なっちゃって…。
高崎線の中で、泣きながら読んじゃいました。でも他の人に涙見られるのが恥ずかしくてね(笑)。でも泣けてきちゃう。
そんで、竜児がプロになる頃には、絶対自分もプロになってやるって誓いましたね。